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2021. 02 / 10 日々の暮らし ]

レトロのチカラ

「レトロのチカラ」は窓辺にでてくる。そう思う。

経年を経た木製やスチールサッシには、アルミサッシでは決して得られない風情があって、

その窓が切り取る風景はなぜか違って見えてくる。

 

写真は松江城内にある「興雲閣」というところで、和洋折衷の造りは明治36年竣工。

縦に長い窓はアーチになっていて、カーテンとアーチの組み合わせがとてもいい。

 

カーテンは障子とはまた違う光をもたらしてくれる。素材が持つやわらかさとドレープを

透して入ってくる光は気持ちがいい。

気持ちをやわらかくしてくれる。

 

建物は島根県の指定有形文化財。きっと松江城に目が行きがちだけれどこちらも素敵な建物です。

2021. 02 / 04 建築のこと ]

左官

改装工事中の「上野原の家」の写真です。

左官の下塗り工事に入りました。これは真壁に左官下地が施された状態です。

 

淡いグレーがなかなかいい風情。

下地なので、この上に仕上げの白い漆喰を施すので今しか見れません。

個人的にはこの下地が仕上でもいいぐらいに好きな雰囲気です。

ムラがいいんです。乾いた箇所とそうでないところで起きるムラが。

そして、この色合いがいい。

左官屋さんに言ったら、きっと「わざとムラを作る仕事なんてできないよ」と敬遠されるでしょう。

 

この日は、左官屋さんいろいろとレクチャーをして頂きました。

コテの運び方によるムラが生まれやすい箇所や、関東と関西のコテ運びのちがい。

左官の強度の違いなど、様々なことを教えて頂きました。

 

左官のことを勉強する機会は意外と少ないです。

本で得られる知識では、左官の世界のほんの入り口程度に過ぎないので、

こうして教えて頂くことが大切です。作業の手を止めてしまいましたがありがたい時間です。

そして、左官はとても面白い世界です。

 

 

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