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2024. 03 / 23 道具 ]

GOLDENBELL

事務所の照明を変えました。artek a330S GOLDENBELLです。

言わずと知れたフィンランドの建築家アルヴァ・アアルトのデザインによるペンダントライトです。

ヘルシンキにある老舗レストラン「Ravintola Savoy(ラヴィントラ・サヴォイ)」のテーブルの灯りのために1936年にデザインされたものがオリジナルです。レストランの内装デザインもアアルトです。その後、アアルト設計のパリ万博のフィンランドパビリオンでも使われています。購入したものは、表面にクリア塗装と器具内側は白く塗られたモデルで、オリジナルの真鍮素地仕上げとは異なります。素地は指紋跡が残ることがあるのでメンテナンス性と気楽に使いたいということでクリア塗装品にしました。

 

ゴールデンベルという愛称ですから外観は金色です。釣鐘のようなシルエットが可愛いですが、でも金色というと抵抗感ありませんか?でも、そこはさすがアアルト。シルエットと程よい大きさが相まって品がある落ち着いた金色、クリア塗装がされていても、あくまで真鍮としての色味になっています。照度としては40wなので暗いかと思いましたが、照明内側が白く塗装されていることもあって思ったよりも反射で明るく感じます。ただ、一灯で食卓に使うには人によっては心細いかもしれません。

 

設置してみていいなと思ったのは、照明の雰囲気と照度とのバランスの良さです。いい照明器具とは何だろう?と考えるんですが、一つには器具の大きさやデザイン、器具が持つ雰囲気と照度のバランスがとれていることという点もあるんではないでしょうか。

北欧には名作照明が多いですが、このバランスがとれたものが多いような気がします。バランスがとれると柔らかな光として感じるのではないかと思っています。

 

照明一つでずいぶんと部屋の雰囲気が変わりました。聡明器具の力って大きいものです。食卓のペンダントライトは交換できるようになっていることが多いので、雰囲気を変えたいときには家具よりも有効な時もあります。ちょっと「飽きたな」なんて時は試してみるものいいと思います。

今回の私の交換は成功でした。

 

 

2021. 11 / 27 道具 ]

道具 № 6 食器

先日、長野県の松本市へと行きました。

晩秋の雨の中でしたが、雨に濡れて紅葉がまた格別綺麗でした。

松本は幼いころから幾度となく訪れているので、どこか安心感がある街です。それでも前回訪れてから

8年ぶりになったのですが街も道もお気に入りのお店の場所も覚えていて、つくづく好きな街だなぁと。

肌に合う街です。

 

クラフトで有名ですから雑貨屋さんも多く。今回も雑貨屋さんやギャラリーを半日ほど見て回りました。

写真のオーバル皿はギャルリ灰月でみつけたマノメタカヒロさんの粉引皿。もともと粉引が好きな上に

かすれた雰囲気に惹かれました。

 

こうして少しづつですが我が家の食器も増えていきます。問題は収納。

我が家のキッチンは食器の収納量が少ないんです。元から棚があるだけという状況なので、

なかなかうまく収納できません。既製の収納家具を使っていますが、食器が重なるばかりなのと、

棚の奥のものが取りにくい。結局いつも使う食器が決まってくるということになります。

このストレスを持っている方はきっと多いと思います。

 

以前に手掛けた改装計画では、カウンター下に奥行き36cmの収納を設けました。(下写真正面)

位置的にはL型キッチンなので、食器を収納した上が配膳のカウンターになります。

今日使う食器をあらかじめ下から選んでカウンターに載せて置き、調理したら盛り付けて、

すぐに食卓へ運べる位置にしました。

扉は付けないでほしいというご要望でしたので、OPEN収納にしています。

奥行きが36cmだと、大きめのお皿もしまっておけますし、奥のものが取れないということもなく。

まんべんなく食器使いができてとても便利です。

カウンター下で低い位置なので、視認性が高く出し入れして割ってしまうことも防げます。

気に入って買ってきた食器は、生活に小さな幸せをくれますし長く大切にしたいものです。

こうした機能面での設計の工夫は生活をより快適に豊かにするものだと思います。

 

 

 

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