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2021. 12 / 04 建築のこと ]

白井晟一展

渋谷区立松濤美術館で行われている「白井晟一 入門」展を見てきました。

 

一時期、猛然と白井晟一を「知ろう」とした時期がありました。

光と影の美しい。そしてさらに闇のようなものさえも表現しているんじゃないかと思えてくる

孤高の存在感とその作品に惹かれたからでした。手に入る書籍を調べ、作品も見て回りました。

特に一連の木造の住宅作品は他にはない解釈のようなものが多くあり、

日本の伝統的な木造建築を考える上で、とても興味深くて新鮮であり勉強にもなりました。

 

そして、もう一つ手描き図面が美しく線への美学を強く感じる建築家でもあります。

本の装丁なども手掛けていて展示されていましたが、美学によってすべてのことを成した方という

生きざまも、真似など到底できない者としてはかっこいいなぁと思えてきます。

 

今回は第一部の展示で内容を変えて第二部が、来年1月4日より開催されるそうですので、

白井晟一を未体験の方ぜひ。奥深い世界があります。

 

 

2021. 10 / 21 建築のこと ]

それぞれの本棚

設計のご依頼を頂き、お施主さんのお住まいに伺う際に目のつくところに本棚があると、

「見ていいですか?」と声をかけて見せてもらうことがあります。

設計のはじめは、お施主さんがどんな方なのかを「知る」ことからです。どんな趣向の持ち主かは

一目瞭然に本棚がたくさんのことを教えてくれます。

 

そもそも、本のサイズをきれいに揃えて収納する方もいれば揃えない方もいる。

あふれる本を並んだ本の上に横にして突っ込む方もいる。

そのあたりからして、本棚は普段着の気取らないその人の姿を見せてくれているような存在です。

 

料理の本が並んでいたり、器の本が並ぶ方は、やはり食べることに重きを置くでしょうし、

デザインの本や建築の本が並ぶ方は、当然建築好きな方。(ちょっと気が引き締まる!?)

植栽やガーデニングの本が並ぶ方、音楽の本が並ぶ方もいる。

大好きな作家さんの本がずらりと並んでいると、ご夫婦どちらの趣味かつい聞きたくなってきて

質問したりする。

そうした本たちの間にお金の本やhow to本があると、より人間味を感じたりします。

 

そもそも読み終えて手放さずに本棚に残すということや、仮に引越しの度に連れていく本達と

いうのは、何故か手元にないと落ち着かないモノたちということなんでしょう。

その人らしさは、本棚に必ず現れるわけです。

 

とはいえ、あまりじろじろと見られてはうっとしいに違いないので、ほどほどにして席に

戻るようにしています。

冷蔵庫の中を見られる恥ずかしさと同様に本棚を端から隅まで見てはいけません。きっと。

 

もちろん、なにも本のタイトルばかりを見たいがためにこうしたことをしているわけでもなく、

生活に必要な収納にスペースをどれくらい設けるかの判断も同時にしています。

以前、宝物ですとご主人が見せてくれた「ワンピース」といったジャンプ・コミックスもの

400冊程のコレクションは、ぴったり合わせた専用本棚を作って納めました。

「本棚拝見」から話が膨らんでのことでした。

 

設計を依頼する楽しさの一つに、引っ越してきて想定していた収納にモノがちゃんと納まっていく

喜びがあると思います。

打合せを重ねて練った設計の良さには、そうした「納まっていく感」を生み出してくれること。

本棚はそうした設計の入口みたいなものだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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