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2021. 10 / 10 建築のこと ]

北鎌倉の舎

先日、北鎌倉の舎へ造園の打合せに伺いました。

引っ越し後にはじめて伺ったのですが早々に片付けも済まされて、素敵な雰囲気で暮らし始めて

いらっしゃいました。

打合せの時から、お持ちの家具の配置や新たに購入していただく照明器具なども決めながら

進めてきましたので、それぞれスッと馴染んでくれていていました。

こういう自然な馴染み方は設計として嬉しくなります。

 

もともとご夫婦ともに北欧家具などお好きでお持ちでしたので、設計の上でお二人の好みというのは

掴みやすく、アイデアも自然に浮かんできました。

依頼されてまず考えるのは、クライアントが想う「形や言葉にできない漂うような空間イメージ」

を掴むことですから、その点で今現在の暮らし方に手がかりがあると助かります。

 

でもハードルがなかったわけでもなくて、予算面では少々オーバーして費用の追加をして頂きましたし、

築60年以上の改装工事で、土台の交換や工事上の予想外の出来事もありました。

毎度のことですが、ひとつひとつクライアントと相談しながら作ってきました。

どんな計画でもハードルはつきもので、建築はハードル走みたいとはよく想います。

完成の喜びは、そんなあれやこれやを全部含めて感じるものだと毎回思います。

 

造園は内容も決まり、11月から着手します。

湿度対策の環境改善も行うので、造園工事も要所は見に(参加?)行く予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

2021. 09 / 18 建築のこと ]

家具の風合い

アイランドキッチンや作り付けの家具は、クライアントがすでに持っているテーブルやチェストに

合わせてお互いに良く馴染むように、素材は概ね一緒ですが色味は都度調整して決めています。

 

「家具はしっとりとかっこよく。どっしりとしていながら重すぎず。

空間に馴染みながらもほどよいアクセントのような存在感がほしいものです。」

 

素材としてラワン材を使い続けていますが、この点でラワン材の主張しずぎないところがいいです。

なんかこう大人な素材だと思っています。

テーブルなどの置き家具のちゃんと引き立て役になってくれる。さらに竣工時から落ち着いた風合い

に仕上げることで、古道具などに馴染みがいい点もいいところです。

昔ほどにはコスト面では高いものになりましたが、それでもナラ材などにくらべれば安価。

 

使いようによって、とてもきれいな風合いを出してくれるので、こちらも腕の見せ所とばかりに

塗装の試し塗りをしてから塗装屋さんに依頼する。うまくいった時は静かに心の内でグッとくる。

そんなちょっと挑戦心をくすぐられるような遊び心もある素材で楽しいです。

 

もちろん、事前にラワン材の特性や風合いなどはクライアントにご説明して承諾を得ていますが、

ほとんどの計画で使っているので、むしろみなさん積極的にOKして頂けます。

私自身が古道具や古いのものが好きなので、自ずと設計するものに現れてしまいますが、

依頼頂くクライアントの皆さんも、ちょっと古いもの好きという点でみなさん共通しているように

感じています。

ラワンの家具などの風合いを生かして、新しいものと古いものが馴染むちょうどいい空間のバランス。

そのようなものがデザインできるといいなと思っています。

 

 

 

 

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