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2024. 04 / 29 建築のこと ]

工事監理|上棟

先日、武蔵野市の現場にて上棟が行われました。

前日は雨で、翌日も雨予報という中で、なんとか雨をさけて上棟できました。

クレーン車がうなりをあげて資材を釣り上げて設置していくたびに「家」が現れてきます。自ずと気分が高揚します。なぜ昔から上棟式が行われているのか見ていればわかる気がします。一種のお祭りごとのような気分の高まりを前に、祝い事としてまた工事の安全を願って宴席を設けたくなる。実に自然な感情からくるものなのだろうと思えてきます。

 

さて、事前に木材加工工場で接合部を加工した材を組み上げていきます。特殊な組み方はないので早いものです。この住宅では6時間ほどで組みあがりました。翌日の雨に備えてブルーシートで養生して、この日の作業を終えました。毎回思いますが、鳶の皆さんはどうして梁の上を平気で歩き回れるんでしょう・・・。画像左手がこの住宅を手掛けてくれる棟梁です。ひょいひょいと事も無げに歩き回り、組み上げてくださいました。

 

塀串も一旦2階に供えて頂き、簡単に四方のお清めを行い、職人さん方と乾杯(ノンアルコールビールで)を行いました。その後手土産をお渡しして簡単ながら上棟式とさせてもらいました。

 

これからは、屋根の垂木や野地板を取り付けてから外壁工事へと進みます。今回はじめて工事をして頂く工務店さんで棟梁とも初仕事となるので、やはり意思疎通が大切となります。資料や図面だけ渡しても、細かなニュアンスまでは伝えらないもので本格的な木工事前には打合せを行うこととなります。

お互いのやり方を尊重しながら「よりよく作る方法」を探ることから始まります。

 

 

 

 

 

2024. 03 / 30 建築のこと ]

いにしえずむ。

茅葺き屋根が好きです。ぼてっとしたフォルム。特有の丸みがあって柔らかな印象がほっこりさせてくれます。

初めて茅葺き屋根を見たのは小学生の時に家族旅行で訪れた夏の白川郷。突然現れた日本昔話の世界に興奮しました。建物の中へ入れると聞いてまた興奮。急傾斜の屋根の小屋組みに真っ黒な竹が使われていて、組み合わせは紐で結びつけてあってびっくり。こんなんでこの大きな屋根ができているのかと驚嘆しました。日本の原風景にある民家の屋根と言ったら間違いなく茅葺き屋根だと思います。

 

この出会い以来、茅葺き屋根好きを自称してきたのですが、茅葺き屋根と一口に言っても、神社の屋根できちっとしたもの。民家ゆえの必要に足るもの、なにやら美的意識の高いものと結構様々あって面白いです。

 

今は少ないかもしれませんが民家は集落の共同作業として葺き替えが行われていて、茅の穂先を下にした「逆葺き」が多いそうです(どちらかと言うと簡単なんだそうです)一方で職人による仕事は穂先を上にした「本葺き」と葺き方が違うそうで、見た目の密度で違いが判りますし、軒先の切りそろえたラインは本葺きの方がシャープな気がします。密度が高い方が輪郭線がしっかりとしてメリハリがあってより美しい。曲線がここまで美しい屋根材は他にはなくて茅葺きだけがもつものです。

地域性と習慣・伝統、そして何より美しさを、一本一本を見れば細い茅の集積物がもたらしてくれるのは考えてみると凄いことだと思います。

 

画像の茅葺きは、小技の効いた美意識の高さが窺えます。美しいです。こういった造形を見ていると建築の造形性は昔の方が優れているんじゃないかと思わせてくれます。モダニズムが手放した面白さがこういうところにありますね。面白いです。職人さんの遊び心を感じられます。

 

 

 

 

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