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2020. 09 / 08 建築のこと ]

簡素な力

千葉県佐原市の伊能忠敬の旧家。

国の史跡だそうです。50歳までここに暮らし、その後江戸へ出て測量の道へ進む。

写真はその書院と呼ばれる建物。無駄な装飾もなく合理的で、こうした日本の家屋が「線」によって

作られていることがよくわかる建物です。

さらに、天体観測から測量事業を志した人間の住まいといえば、

なんか納得させられる佇まいを感じませんか?

 

概ね伝統的な建物は簡素であるほどに魅力を増すようなところがありますが、

今の時代ではまったく映えないので・・・その魅力がなかなか伝わらないと思います。

見方がわからないとただの古い建物にしか見えないのが日本建築の悲しさ。ヨーロッパの古城のような

ロマンチックさも、ゴシック建築の荘厳さもないので、一瞬で伝わるわかりやすさがない。

ふーん。といった感じで眺めて立ち去る観光客に建築好きとしては寂しさを感じてしまいます。

 

ただ、この旧家は私にとっては簡素な魅力以外に特別なもので、ご先祖の家なんです。

なかなか実感などわかないものの、ここで暮らした忠敬さんは私にとってご先祖様。

この日は近くにあるお墓にもお参りもして、はじめてちゃんとご挨拶してきました。

 

2020. 08 / 28 建築のこと ]

出張打合せ

車にカタログと図面一式そしてサンプルを載せて打合せに出かける図です。

コロナ前、計画のご提案後の実施設計と呼ばれる打合せでは、基本的にはお施主さんに事務所に

お越しいただいて打合せをしていました。

カタログやサンプルが揃っている事務所であれば、「これはどうですか?こんなのもありますよ」と

すぐに取りだして説明もできて検討もしやすいためでした。

 

しかし、この情勢で隣県のお施主さんに感染者数の多い東京に打合せにお越しいただくのは

申し訳なくて、今は打合せのすべてを先方で行うように切り替えました。

とはいえ、サンプルやカタログすべては持ち運べず。厳選してあとはデータにします。

カタログに付箋というクラシックなスタイルでずっとやってきたので、切り替えるいいタイミング。

こういう機会を意識しないと、ついつい慣れ浸しんだやり方は変えられないものですから、

積極的に行っていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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