2022. 11 / 06 [ 建築のこと ]
窓辺
窓辺を作る。ということを思い描きながら設計にあたります。
間取りは窓辺と共に作ってゆくというのが設計のやり方というか、自然とそうなっていきました。
気持ちのいい場所を作りたいと思えば、それは自然な設計手法になってゆくのだと思います。
人は本当は遠くを見ていたい生き物だろうか。と考えることがあります。
高台で遠くを見通す気持ちよさ。密集地でもわずかな隙間から遠景が見えると少しホッとしたりして、
都市で暮らしていると意外と遠景に目が行かない。ともすればスマートフォンばかり見ている。
旅行はそうした日常にない遠景に目をやる喜びみたいなものを感じているのかもしれないなどと考える
ことがあります。
そうした人の感覚を拾い上げて、視線ができるだけ抜けていく(遠くに目が行く)ような操作を設計
ではよく使います。窓が設けられなければ光だけでもといった具合に。
でも、そうした意図はできれば気づかれずにただ居心地がいいと感じてもらえると一番うれしいです。