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2021. 05 / 11 建築のこと ]

造形

下がり壁端部の造形。

米マツの集成材で加工してもらいました。集成材ながらとても綺麗です。

つくづく木材はきれいだなと思います。

建材として現場に納品されるのは木材は当然角材ばかりです。

でも木材は加工性が高く、様々な形を生み出すことのできる素材でもあります。

 

この部材も一つの木材を加工したのではなく、組み合わせて作ってあります。

「曲線」はやわらかさを出してくれるのでよく用います。光が当たってきれいなのもいい。

 

集成材を使うのは塗装を施した後のひび割れを防ぐためと、松の無垢材は松脂(樹液)が出るので

それを防ぐためでもあります。過去の経験から毎回少しづつ工夫を重ねています。

 

木材の可能性を造形の豊かさだと思っています。

とらわれずに空間にあう形を探しています。

2021. 04 / 26 建築のこと ]

色を決める

現場の作業台に並んだサンプル。

 

工事がある程度進んだ段階で、お施主さんと仕上の最終確認を現場で行わせて頂きます。

設計段階で概ねの外壁の色であったり、室内の塗装色などの話はさせて頂いていますから、

この日は、机の上の話から実際の空間で試してみてイメージのズレがないか?

「やっぱりこっち」というどんでん返し・・・などがないか?という確認です。

 

用意しているサンプルの色味はたくさんある訳ではなく、すでにこれが合うだろうと吟味して

わずかな調色ちがいの3色程度を用意するようにしています。

サンプルがあり過ぎると人って必ず迷います。なので絞って用意しています。

もうお施主さんの好みは十分に把握していますし、その好みの範囲でサンプルを用意するので

いつもこの方法で問題ありません。

きっとお施主さん方は自分の家の色を決める楽しい時間になっていることと思いますし、

私自身も色の検討作業は楽しい時間です。

でも色は広い面とサンプルの小さな面では見え方が違うので、そのニュアンスの説明だけは難しいです。

 

デザイナーとか建築家というと、色とか物凄く悩んで決めているイメージがあると思いますが、

私の場合はそれがほとんどありません・・・。

色見本帳を拡げるとすぐ決まる。

ただ一旦それをなかったことにはします。他の可能性みたいなものを考えてはみます。

でも最初に決めたものがやはり最良ということがほとんどなので、

この習慣はもう意図して踏み外さないようにしています。

 

それはお施主さん方の好みや立地環境などを反芻して考えている内に、頭の中に

出来上がったイメージがあるせいだと思います。そこには色がついていて、それを見本帳で

さがしているだけということだと感じています。

 

この日も、お施主さんにスムースに色選びをして頂き、無事に終えました。

それでも、最初に塗装された空間を見る日はドキドキします。

上手くいきますように。気に入ってもらえますように。

 

 

 

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