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2024. 12 / 27 お知らせ ]

Cozy Houses in JAPAN |北鎌倉の舎

 

Cozy Houses in JAPAN |北鎌倉の舎

 

youtuberのルームツアー動画サイト"Cozy Houses in JAPAN"で「北鎌倉の舎」の動画撮影取材をして頂き、本日より公開となりました。

 

撮影は2024年の春で、緑豊かな鎌倉の地に建つ「北鎌倉の舎」の雰囲気やご家族の暮らしの風景を撮影頂きました。竣工写真では伝わりにくい家の全体像が動画だとよくわかります。

クライアントご家族も出演されていて、日常の暮らしが垣間見れるのも動画ならでは。とても素敵な暮らしぶりが伝わる動画となっています。

 

古民家だけど古民家的でない設計

 

あらためて「北鎌倉の舎」をご紹介すると、車の入れない鎌倉ならではの立地に建つ、築70年以上を経た古民家のリノベーションです。

2階とあえて残した階段を除いてフルリノベーションしています。ご依頼いただいたご夫婦は20代で、様々な候補地から奥様の実家もあるこの地の古民家を購入されて、当事務所にリノベーションの依頼を頂きました。

クライアントご夫婦のご要望はもちろんお聞きしたのですが、むしろ当時の住まいに伺い、暮らしぶりを拝見してお話する中で求めているものがよりハッキリとしていきました。その一つは、いわゆる古民家改装のテイストではないことでした。設計ではさりげない継承として白く着色を施した天井の梁と、階段を残してイメージを刷新しています。

古いものを前面にだすのではなく、白い空間の中で「飾る」ように意識して設計しています。

 

木製のコーナー窓や出窓を設けて曲面も効果的に使っています。鎌倉の豊かな自然を取り込みつつ、断熱や構造補強も施して、暮らしやすく安全性も高めてリノベーションしています。また動画でも触れている回遊動線は、鎌倉特有の湿度対策でもあり、行き止まりを作らないことで空気の対流を意識したプランにしています。

 

北欧という共有キーワード

 

クライアントはこの家ができる前から、イルマリ・タピオヴァーラの椅子をお持ちでした。私も北欧デザイン好き。アルヴァ・アアルトの空間など共有できるイメージを持っていたことで設計の方向性は早い段階から決まっていきました。

 

環境改善工事

 

動画で触れている「水はけよくする改良工事」は、谷あいの敷地ゆえの湿度の高さを何とかしたいということから、村田円芸さんに依頼して行った環境改善工事のことになります。目標はホタルが舞う環境づくりです。

滞留がちだった敷地地下の水の流れを自然のものへと戻すため、コンクリートの側溝を撤去して地下へ浸透する小川へ変更し、敷地外周部に水の道を設けて浸透と排水を促しました。効果はあり、水はけの悪かった敷地の表土が変わり、地面がジメジメしなくなりました。この工事にはクライアントも一緒に参加して石積みや穴掘りなどして頂き、その過程も楽しんでいただきました。

 

動画にも登場してくれた男の子は、ほぼ竣工と共に生まれたのでご夫婦にとって、新居での生活と子育てが同時に始まる。まさに新たなるスタートとなった家ともなりました。

元気に走り回っている姿が記録として残せて、将来のいい記念になってくれると嬉しいです。

 

ぜひご覧ください。



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